炎の旅 Journey from Fire
2011京畿世界陶磁ビエンナーレのテーマは「炎の旅」だ。ここでのポイントは「旅」である。
今回で6回目となる京畿世界陶磁ビエンナーレは、2001年に創設され、地域の華やかな陶磁の伝統をもとに、世界の現代セラミックの固有性と可能性に文化芸術と産業の側面から新しい光を当てるために開催されてきた。その趣旨は、他の様々な芸術ジャンルや生活の世界からかけ離れてセラミックというジャンルの固有性だけを強調しようというものではなかった。特に今回の2011ビエンナーレが目標に据えているのは、「陶磁」の境界を越えることで逆説的に他の芸術ジャンルと融合し、より積極的に「生活世界の中に」深く入り込み、21世紀の新しい時代環境に適したセラミックの潜在力を掘り起こすことである。
そこで「旅」に出ることにした。それは「セラミック」の内部へ帰る道ではなく、広々と開けた外部世界に向けた冒険的な探査の旅である。広い未踏の広野に新しいセラミックの価値を求めて旅立つことだ。その試みは、栄光に満ちた過去の陶磁の伝統や、その中に定住して安らぎを追求することとは異なる。不確実な見知らぬところに向けて発つノマド的な流浪に近い。
セラミックの世界は、これまで、定住的な生活に対する人類の長年の願望を背景に、人工の世界で最高の栄光を享受してきた。そのため、新しい流浪の旅はこれまで経験したことがなく、不安なことかも知れない。しかし、これまでの華やかな伝統も長年の時空間の旅の産物に他ならない。激動する21世紀の世界の現実に向き合い、セラミックが過去の栄光を守っていくには、今こそが新しい冒険の旅を始めなければならない時である。







